「毎月のガス代が高いから、都市ガスに変更したい。」
プロパンガスを利用している方なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。実際、プロパンガスは自由料金制のため、契約しているガス会社によって料金が大きく異なります。そのため、「お隣よりガス代が高い」「毎月の請求額が家計の負担になっている」と感じる方も少なくありません。
そんな中で注目されているのが、プロパンガスから都市ガスへの切り替えです。都市ガスは公共インフラとして整備されている地域では利用でき、一般的にはプロパンガスより料金が安くなるケースが多いと言われています。
しかし、「すぐに都市ガスへ変更できるの?」「工事はどんなことをするの?」「給湯器やガスコンロはそのまま使える?」など、初めて切り替えを検討する方にとっては疑問も多いでしょう。
実は、都市ガスへの変更は誰でもできるわけではありません。お住まいの地域に都市ガスの配管が通っていることが条件となり、場合によっては給湯器やガスコンロの交換工事が必要になることもあります。また、工事費用も事前に確認しておかなければ、「思った以上に費用がかかった…」と後悔する可能性もあります。
とはいえ、事前に流れや費用を把握しておけば、スムーズに切り替えを進めることができます。長い目で見れば、毎月のガス代を抑えられ、家計の節約につながるケースも少なくありません。
この記事では、プロパンガスから都市ガスへ変更する手順をはじめ、工事内容や費用の目安、メリット・デメリット、変更前に知っておきたい注意点まで詳しく解説します。
「都市ガスに変更したいけれど、何から始めればいいかわからない」という方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
プロパンガスから都市ガスへ変更できる条件
「ガス代を安くしたいから都市ガスに切り替えたい」と思っても、すべての住宅で変更できるわけではありません。まずは、ご自宅が都市ガスを利用できる環境かどうかを確認する必要があります。
ここでは、都市ガスへ変更するための条件をわかりやすく解説します。
前面道路に都市ガスの配管があること
都市ガスへ切り替えるための最も重要な条件は、自宅前の道路まで都市ガスの本管が埋設されていることです。
都市ガスは地下に埋設されたガス管を通して各家庭へ供給されるため、本管が近くまで来ていなければ利用することはできません。
都市ガスの供給エリア内であっても、自宅前の道路まで配管が延びていないケースもあります。その場合は、新たに本管を延長する工事が必要となり、高額な費用がかかることもあります。
まずは、お住まいの地域を担当する都市ガス会社へ問い合わせ、供給可能か確認してみましょう。
戸建て住宅なら比較的切り替えやすい
戸建て住宅であれば、都市ガスへの切り替えは比較的スムーズに進められます。
敷地内へガス管を引き込み、必要に応じて給湯器やガスコンロを都市ガス用へ交換すれば、都市ガスを利用できるようになります。
ただし、敷地の状況や建物の構造によっては工事内容が変わるため、事前の現地調査が必要です。
マンション・アパートは個人で変更できない場合が多い
マンションやアパートなどの集合住宅では、入居者が個人の判断で都市ガスへ変更することは基本的にできません。
ガス設備は建物全体で管理されているため、変更するには管理会社や大家さん、管理組合の承認が必要になります。
すでに建物全体がプロパンガスを利用している場合は、個別の部屋だけ都市ガスへ切り替えることはほぼ不可能です。
賃貸住宅は大家さんの許可が必要
賃貸住宅の場合も、ガス設備は大家さんの所有物です。
そのため、勝手に都市ガスへ変更することはできません。
都市ガスへの切り替えを希望する場合は、まず管理会社や大家さんへ相談しましょう。
ガス機器の交換が必要になる場合もある
プロパンガス用の給湯器やガスコンロは、そのまま都市ガスでは使用できない場合があります。
機器によっては部品交換で対応できるケースもありますが、多くの場合は都市ガス対応の機器へ交換が必要です。
特に10年以上使用している給湯器やガスコンロであれば、この機会に省エネ性能の高い最新機種へ交換することで、ガス代の節約にもつながります。
まずは無料の現地調査がおすすめ
都市ガスへ変更できるかどうかは、住宅の立地や配管状況によって異なります。
そのため、最初に都市ガス会社へ相談し、現地調査と見積もりを依頼することが大切です。
現地調査では、
- 都市ガスの供給が可能か
- 配管工事の内容
- 給湯器やガスコンロの交換が必要か
- 工事費用の目安
などを確認できます。
「変更できると思っていたのに、実はできなかった」というケースもあるため、まずは現地調査で状況を確認してから検討を進めると安心です。
プロパンガスから都市ガスへ変更する手順
都市ガス変更の条件①,②の条件が満たされたら、具体的に都市ガスに切替する手順を見ていきましょう。
STEP①都市ガス会社の選定をする
まず初めに都市ガス会社を選定しましょう。実は都市ガスは2017年の都市ガスの自由化以降、消費者が自由にガス会社を選択できるようになりました。今までは全国の都市ガス会社200社の中から住んでいる地域の地元のガス会社しか選ぶことはできませでませんでした。2017年の都市ガスの自由化以降は「電気とガス」のセットプランなど様々な会社が参入してきております。
STEP②都市ガス会社に見にきてもらう
都市ガス業者を選定したら、都市ガス会社に現地に来てもらいましょう。プロパンガスから切替したいけど建物の立地状況なので導管を引くことができない可能性もあります。まずは選定した都市ガス会社に来てもらい現場確認をしてもらいましょう
STEP③都市ガス会社へ見積もりと単価の確認をする
都市ガス会社から都市ガス工事の見積もりとガス料金の単価を確認しましょう。契約内容に問題がなければ契約しましょう。不満や疑問点はしっかりと事前に確認しときましょう。
STEP④ガス導管の引き込み工事打ち合わせ
都市ガス会社との契約が済んだら工事の日程の打ち合わせをしましょう。ガスの本管が通っていれば自宅まで引き込みだけですので工事は一日で終了します。場所によっては工事の日程調整だけでも数ヶ月かかる可能性もあります。
STEP⑤プロパンガス会社へ連絡する
プロパンガスから都市ガスへ変更することが決まったら、現在、利用しているプロパンガス会社へ連絡が必要です。ガスボンベやメーターなどの供給設備の撤去があるため1週間以上前までに必ず連絡しときましょう。プロパンガス会社への連絡は新しく契約する都市ガス会社が代行して行ってくれる場合もあります。
STEP⑥都市ガスの切替完了
いよいよ都市ガスへの切替になります。都市ガスの切替の当日はプロパンガス会社がボンベを引き上げてくれます。無事に都市ガスの引き込みが済んだら点火テストをし都市ガスが使用できるようになります。
マンションやアパートなどの集合住宅の場合は?
マンションやアパートで現在プロパンガスを利用していて、都市ガスに切替するには大家さんの許可が必要になりますし、全世帯都市ガス変更になるとコンロや給湯器などのガス機器も都市ガス使用のガス機器にしなければなりません。集合住宅の場合はまずは管理組合や大家さんに相談してみましょう。
都市ガスに変更する費用はどれくらい
①導管引き込みの費用
プロパンガスから都市ガスに切替をするとどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
都市ガス切替の場合は本管から引き込む導管の長さによっても変わってきます。一般的には道路から家の中までガス管を引き込むのにかかる費用は一般的に10万円~15万円が目安となります。都市ガス会社によって多少金額は違いますが、ガス導管を1m引き込むのにはだいたい1万円ほどかかります。ただ、本管がスムーズに家の中まで引ければ問題ありませんが、建物の構造や位置によっても変わってきますので正確には見積もりをとってみないとわかりません。
②ガス機器のガス種を変更する費用
プロパンガスで使用していた給湯器やガスコンロはそのまま使用することができません。都市ガスで利用できるようガス種変更をしなければなりません。都市ガス対応できるガス機器の部品がある場合に限りますが、部品があればコンロのガス種変更で約10,000円ほど、給湯器で約30,000円ぐらいになります。もし都市ガスに対応する部品がない場合は新品の都市ガス用のガス機器を購入しなければなりません。費用は販売会社によって変わってきますが、給湯器で20万円前もします。ガス機器の交換費用も考えて都市ガスに変更するのか考えなければなりません。
③プロパンガスの解約金・違約金
一つ注意しなければならないことがあります。プロパンガスの契約の際、無償貸与契約をむずんでいる場合があります。この無償契約はプロパンガスを使用してくれることを前提にプロパンガスに関わる設備をガス会社が負担してくれる制度となっております。この無償貸与契約を結んでいる場合は、残りの設備代をプロパンガス会社に支払わなければなりません。都市ガス会社の中には残存価格を負担してくれる会社もありますので事前に確認しときましょう。違約金が発生するかどうかチェックしましょう。
プロパンガス供給を変えない選択も必要
プロパンガスから都市ガスへ変更するには上記のような費用がかかります。引き込みにかかる費用が仮に15万円だとしてガス機器のガス種変更が全て部品がメーカーにあった場合で交換費用が5万円と考えても合計20万円はかかります。都市ガスの利用を10年で割ってみると毎月のガス代は1,700円ほどアップする計算になります。長い目で見てどっちがお得かシュミレーションしてみるのがいいでしょう。またプロパンガスの会社を見直すことで年間のガス代が大幅に安くなることもあります。都市ガスに変更するよりプロパンガスを使用して、プロパンガス会社を変えたほうが安くなる場合もあります。こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
今回はプロパンガスから都市ガスに変更する手順について解説しました。都市ガスに変更するには解説した通りいくつかの条件が必要になります。また導管の引き込みの費用やガス機器のガス種変更の費用もかかることも事前に認識しておかなければなりません。都市ガスにする際は長期的にお得になるシュミレーションをしてから切替を検討するようにしましょう。都市ガスに変更できない場合もそこで諦めてしまうのはもったいないです。少しでもガス代を節約したい場合はプロパンガスを変更するだけで年間数万円安くなる場合もあります。都市ガスへの変更もプロパンガスの切替もよく考えてから変更するようにしましょう。









