プロパンガスの基礎知識

プロパンガスと都市ガスの違いついて解説

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皆さんが使っているガスはプロパンガスですか?都市ガスですか?ウチはどっちかわからない・・・と言う人も多いです。今回はプロパンガスと都市ガスの性質や料金の違いについて説明していきます。

『プロパンガスとは』

プロパンガス(LPガス)は全世帯数のおよそ半分2,400万世帯家庭で使用されております。販売している事業者数は18,000社もあります。あなたのご自宅にガスボンベが設置されていたら単純にプロパンガスになります。プロパンでもボンベだけで吐く簡易ガスなど導管で繋がっているご自宅もあります。
プロパンガスが使用されているのは、家庭の給湯器やコンロなどの家庭用燃料はもちろんのこと、学校の空調やボイラーを沸かす燃料、タクシーの燃料として多くに使用されております。プロパンガスの最大の利点は移動できるガスですので、山間部や離島などでも使用できます。

都市ガスとは

都市ガスもプロパン同様、全国2,500万世帯で利用されております。都市ガス会社はプロパンガス会社と違い、全国で約200社程度です。プロパンガスは自由料金に対し、都市ガスは今まで公共料金でした。

2017年からは都市ガスの自由化もスタートしましたが、参入する会社は少なくなっております。

プロパンガスと都市ガスの違い

成分・性質の違い

プロパンガス(LPガス)と都市ガスの違いはまず成分が違います。

プロパンガスはプロパン (C3H8) とプタン (C4H10) を主成分とする炭素と水素の化合物です。

原油や天然ガスに随伴して生産されます。プロパンガスの生産国はカタールやサウジアラビアなどから日本は輸入しております。気体のLPガスは空気より重く、空気の約1.5倍の重さがあり、漏れると低いところにたまる性質があります。LPガスを気体から液体にすると、体積をおよそ250倍にも小さくすることが可能です。そのため、全国どこの地域でもボンベなどに持ち運びができるのもプロパンガスの魅力です。

一方都市ガスは、メタンが主成分で、天然ガスを主な原料としています。海外から輸入する液化天然ガスが大半を占めます。

天然ガスはもともと空気のような気体なんだけど、マイナス162℃まで冷やすと液体にります。液体になると、体積が600分の1に小さくなるため海外からタンカーで輸送されます。

プロパンガスなど日本は原油輸入の約9割を中東地域の国々から輸入しているに対して、天然ガスはインドネシアやマレーシアなどの東南アジアやオーストラリアなど中東以外の地域からもバランスよく輸入することができております。

供給方法の違い

次にプロパンガスと都市ガスでは供給方法が違います。

プロパンガスは液化されたガスを容器に詰めて、ガスの配送員さんが車で配達します。プロパンガスは配送費や充填費がかかるためコストが高くなります。

一方と都市ガスは、地下のガス導管を通じて家庭にガスが届られます。人口が密集している地域でないと導管を引くのに莫大な費用がかかるため、都市ガスの名前の通り都市部での供給がほとんどです。実際、都市ガスは日本の国土の約6%にしか配管が通っておりません。

料金の違い

プロパンガスと都市ガスの料金制度は大きく違います。

プロパンガス料金は【自由料金】です。プロパンガス販売店が自由に設定できます。近年プロパンガス 業界の料金の不透明さが問題になりましたが、国や業界をあげて料金の透明化に努めており、現在では販売店のHPや店頭に料金を公表することが義務付けられております。

しかし、販売店によって規模に大小あり、仕入価格も様々であるため、小売価格に明確な基準価格があるわけではありません。販売店ごと消費者ごとによって料金はバラバラです。

コスト面はガスをボンベに充填して配達する分、高くなり都市ガスよりも高い料金設定となっております。

一方都市ガスですが、2017年4月にガスの自由化がされるまで、国の認可が必要な料金制度でした。自由化後は都市ガス会社は自由に料金を設定することができるようになりました。しかし電気の自由化とは異なり、都市ガスの自由化により参入する企業は少なく、自由化前と料金体型はあまり変わっておりません。コスト面では導管を自宅まで引く初期投資はかかりますが、月々の料金はプロパンガスより単価は安くなります。

 

プロパンガスのメリット・デメリット

プロパンガスのメリット

災害に強い

プロパンガスのメリットの一つは分散型エネルギーであり災害時に強いというメリットがあります。各家庭にガス容器で配送しているため、簡単に持ち運びができます。災害時は都市ガスは普及までに1~2ヶ月の時間がかかるのに対して、プロパンガスは3日~1週間と復旧の速さは全く異なります。災害時の炊き出しとかではプロパンガスのボンベが利用されております。国もプロパンガスは「最後の砦」と言うほど重要な位置づけてなっております。

火力が強い

こちらもプロパンガスの大きなメリットの1つ、「火力」が強い。プロパンガスの熱量は、都市ガスのおよそ2.2倍になります。同じ作業をするときは都市ガスの場合は2倍ガスの消費量が多くなります。プロパンガスは強い火力を必要とする中華料理屋さんや飲食店で重宝されております。

初期費用が安い

都市ガスの導入には10万円程度の初期投資が必要になりますが、プロパンガスの初期投資は販売会社が設備を負担してくれるたの必要はありません。

地元密着の強み

プロパンガス屋さんは地元で商売をされております。地元で商売をしており信用がなければ商売を継続できません。ガス以外のことも気軽に相談できることが地元のプロパンガス屋さんの強みであり最大の安心感があります。

プロパンガスのデメリット

料金が高い

プロパンガスのデメリットは料金が高いです。これは都市ガスと違い、プロパンガスの充填作業・ご自宅までの配送費などのかかる経費が違うため仕方がありません。高いのではなく費用がかかる物なのです。
プロパン会社の中には料金が何通りもあり安い価格と高い価格で大きな差がある会社もありますが、一部の会社だけです。基本はプロパン販売会社は適正な価格で販売しております。
集合住宅によってガス器具機器や水回りの設備を大家ではなくガス屋さんが投資している物件もあり入居者から投資金額を回収しなければならないため高めの設定になっている物件もあります。プロパンガスは料金が高い以外は全くデメリットは他にありません。

都市ガスメリット・デメリット

都市ガスのメリット

ガス料金が安い

都市ガスの最大のメリットは料金が安いです。基本料金だけ比べてみても都市ガス会社は平均900円~1000円程度の料金設定となっております。プロパンガスの基本料金は1500円~2000円と半額近い料金設定となっております。

理由はプロパンガスは配送屋・点検などの人件費がかかりますが、都市ガスは道管で繋がっているため人件費少ないことになります。

ボンベ設置しなくて良い

都市ガスの場合は道管で繋がっているため、プロパンガスのように設置スペースは必要ありません。

都市ガスのデメリット

初期費用がかかる

既築で新たに都市ガスを使用する場合には道管を整備しなければなりますせんが、導入費用が10万円前後かかります。

復旧までに時間がかかる

都市ガスは全ての道管が繋がっているため地震などの災害の場合で供給停止になった場合、普及までに長い時間がかかります。

プロパンガスを使用している場合は、仮に地震などの災害で設備が故障してしまっても、ボンベを交換すればすぐに復旧します。

都市ガスのデメリットは初期費用と災害時の復旧の時間がかかる2点になります。

まとめ

今回はプロパンガスと都市ガスの違いについて説明しました。

それぞれにメリットデメリットがあります。プロパンガスも都市ガスもの住んでいるエリアで選択肢も限られます。ガスの自由化になっている今はガス屋さんも選択できる時代ですので、ガス料金が高いプロパン会社もガス会社を変更することで安くなる会社もありますので探してみてください。

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