政府は2023年2月より電気代や都市ガス料金の負担軽減策として補助金を導入しております。平均的な一般家庭の電気代で月に2,800円支援されます。都市ガスも同様月に900円支援されることになっております。電気と都市ガスには補助金があるのにプロパンガスには補助金が出ないのでしょうか?今回はプロパンガスの政府の負担軽減策(補助金)について解説していきます。2023年9月現在は各都道府県でもLPガスの補助金を実施している県が増えてきておりますので確認しましょう。
目次
都市ガスとプロパンガスの違い
ガスにも都市ガスとプロパンガスの2種類あります。都市ガスは地中の導管でガスを供給して、プロパンガスはボンベでガスを供給します。供給世帯は都市ガスが約2,700万世帯、LPガスの利用世帯は全国で約2,400万世帯となっております。
都市ガスの政府の補助金はどれくらいなの?
政府が都市ガスの価格高騰対策で支援する金額は1立方メートル当たり30円になります。具体的には一般家庭の標準的な使用量を月に30立方メートルだと考えると月に900円になります。ちなみに電気代は電気使用量1kWhあたりの単価を電力会社が7円引き下げるため月に2800円安くなる想定です。
なぜプロパンガスに補助金が出ないのか?
それではなぜプロパンガスには補助金が出ないのでしょうか?
その理由は主に2つあります。
プロパンガスに補助金が出ない理由①プロパンガス事業者が多い
都市ガス会社は全国に200~300社ですが、プロパンガス会社は全国に17,000社以上もあります。プロパンガス会社は都市ガス会社の50倍以上も事業者がおり、補助金を支援したくても事業者が多すぎるため政府が事業者に料金軽減を行なっても消費者へのガス料金還元が確実には難しいのが現状です。
プロパンガスに補助金が出ない理由②都市ガスより原料が上がっていない
同じガスでも都市ガスと比べるとプロパンガスの仕入れはそこまで上がっておりません。都市ガスの仕入れは約1.4倍になっておりますが、プロパンガスの仕入れはそこまで上がっておりません。過去最高値なのはプロパンガスも同様ですが、都市ガスと比べるとやや落ち着いております。今回の補助金に関しては世界的にこの2年でLNGの輸入価格はおよそ3倍上昇していることも反映されております。プロパンガスは円安の影響はありますが原料の上昇はまだ抑えらていている状況になります。
電気代や都市ガスの補助金はいつまで出るの?
政府は電気代と都市ガスの支援は2023年2月から開始し9月までの8ヶ月間としております。その間1世帯当たり8か月間で約4万5,000円の負担軽減になると、経済産業大臣が説明しております。
プロパンガスの補助金はあるの?
実は一番初めにこの記事を書いた時はまだプロパンガスの補助金が出ていなかったのですが、実は2023年に入り各都道府県からLPガスに対しての補助金がでておりますので下記情報を見てみてください。
北海道 | 令和5年7月1日(土)~9月30日(土)に検針が完了したLPガス利用料金から、合計2,000円(税別)を値引き。 |
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青森県 | 令和5年8月使用分のLPガス料金から、定額で税抜き3千円の値引きをします。※8月使用分の料金が税抜き3,000円に満たない場合は、その料金までの値引き。 |
宮城県 | LPガス販売業者が、令和5年9月から11月までの間に、1契約(1メーター)につき最大2,400円(税抜き)の値引きを行います。 |
埼玉県 | 埼玉県LPガス料金負担軽減補助事業」の上限金額は2,500円/世帯です。 |
東京都 | 1世帯あたり6カ月間で最大3,000円を助成 |
神奈川県 | 令和5年7月〜9月のLPガス使用料金最大2,280円 |
千葉県 | 2023(令和 5)年 8 月~9 月検針分 1契約あたり1,200円/月(上限)×2 支援対象月 |
愛知県 | LPガスご使用料金分より最大2,200円(税込)値引き。 |
大阪府 | 令和5年8月検針分から同年10月検針分までのLPガス利用料金に対し、1契約あたり最大3,000円 |
京都府 | LPガス世帯に3000円 の値引き |
兵庫県 | 令和5年1月から6月までの任意の連続した3ヶ月間における、LPガスの月平均使用量に応じて値引き |
広島県 |
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福岡県 | 令和5年4月分から9月分までの6か月分の値引き額として、1世帯・事業者あたり2,000円を支援 |
沖縄県 | 物価高騰支援事業費約50億円のうち、11億2462万円をLPガス料金負担軽減として月300円補助。4月分から適用し、9月分までの計1800円を10月請求分で値引き |
※他の県も実施しているところもあります。ご確認ください。
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まとめ
今回はプロパンガスの補助金について解説しました。残念ながらプロパンガスは利用者が2,200万世帯もいるのに政府の補助金も間接的に受けられるかどうかという状況にあります。自治体の補助金が受けられる可能性もあるので自分の住んでいる地域の情報をこまめにチェックしましょう。ガス料金の根本的な値下げを検討している方は「エネピ」や「ガス屋の窓口」などのネットの一括サイトを利用するのが便利でオススメです。