太陽光発電を設置してから10年経過した方はいらっしゃいませんか?太陽光を設置してから10年経過するとFIT制度を利用できなくなります。今まで東京電力や関西電力などの大手電力会社にFIT期間中は単価42円/kwhで売電できていたのが急にFIT期間終了後は8円/kwh(税込)になります。そのための蓄電池を検討している方多いと思います。今回は蓄電池のおすすめメーカーと補助金制度について解説していきます。
目次
FIT期間が終了したら蓄電池を導入した方がいいのか?
太陽光発電と蓄電池のセットのメリット
太陽光発電システムと蓄電池の設置は、経済的な節約と環境への配慮という二つの大きなメリットがありますが、同時に理解しておくべきデメリットも存在します。
まず、太陽光発電の最大の利点は、自宅で直接電力を生成し、それにより電気代の大幅な削減が可能になることです。太陽光発電は自然エネルギーを利用して電力を生成するシステムであり、日中に太陽の光を利用して電力を生成することができます。この自家生成された電力は家庭内で使われるため、通常の電力使用量を大幅に削減できます。
さらに、生成された電力の一部を電力会社に売ることも可能です。日本では、特定の条件下での太陽光発電に対し、国が固定価格買取制度(FIT)を設けているため、一定期間、安定した売電収入が見込めます。これは、特に電力コストを削減したいと考えている方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
しかし、太陽光発電には一定の制約があります。特に、太陽光発電は日照条件に大きく依存するため、曇りや雨の日は発電効率が低下します。また、太陽が沈んだ後は発電ができないため、夜間の電力需要には応えられません。
ここで蓄電池の重要性が浮き彫りになります。蓄電池は、太陽光発電によって日中に生成された余剰電力を蓄え、夜間や日照条件が悪い時に使用することができます。これにより、太陽光発電の効率が大きく向上し、より一貫した電力供給が可能になります。
加えて、蓄電池は電気自動車(EV)への充電にも利用できます。日中に生成した電力を蓄電池に蓄え、夜間に自動車に充電することで、太陽エネルギーを最大限活用した環境に優しい車の使用が実現可能です。
ただし、太陽光発電システムと蓄電池の設置には初期投資が必要であり、システムの種類や設置規模によっては大きな出費となる可能性があります。また、メンテナンスや修理のコストも考慮する必要があります。
結論として、太陽光発電と蓄電池は、電気代の削減、環境への貢献、エネルギーの自給自足といった複数のメリットを提供しますが、設置コストやメンテナンスの面では慎重な検討が求められるでしょう。
太陽光発電と蓄電池のセットのデメリット
太陽光発電と蓄電池の導入は、初期投資と設置スペースの点で、いくつかのデメリットがあります。まず、太陽光パネルに関しては、2022年のデータによると、新築住宅での設置費用は1kWあたり約26.1万円でした。例えば、5kWのシステムを設置すると、総額で約130万円の費用が見込まれます。
次に蓄電池ですが、容量が4kWhから16.6kWhの範囲で、価格は約100万円から160万円となります。この価格は、選択する蓄電池の種類や容量、メーカーによって変わります。容量が大きくなるほど費用も増えるため、家庭に最適なサイズを見極めることが重要です。
また、蓄電池の設置場所に関しては、一般的な大型空気清浄機くらいのスペースを必要とします。理想的な設置場所は、高温や低温、結露を避けることができる環境です。最近では蓄電池のサイズは小さくなってきていますが、それでも設置場所の選定は重要なポイントです。
要するに、太陽光発電と蓄電池の導入は、高い初期投資が必要であり、適切な設置スペースを見つける必要があるという点で、考慮すべきデメリットが存在するといえます。
太陽光発電と蓄電池のセットでできること
蓄電池の需要は右肩上がり?
蓄電池を設置を検討している方にまず蓄電池の需要をみてみましょう。
定置用LIB蓄電システムの出荷実績(台数)
1:太陽光を設置してから10年を迎えてFIT価格の売電が終了
2:蓄電池自体の価格が低下してきている
3:自治体の補助金制度が充実してきている
4:災害対策→これが一番の決め手であり停電しても電気が使用できるのが導入する決め手になるよ。
家庭用蓄電池のメリット
それではここから蓄電池の設置メリットについて紹介していきます。
蓄電池のメリット①災害などの停電時に電気が使用できる
台風や地震などの災害の時に万が一停電になった場合に蓄電池があれば問題なく電気が使用できます。特に夏場は少し停電するだけで部屋の温度が上昇してしまいます。また冷蔵庫のものも全部溶けてしまったりしてしまいます。電気が使えるだけでスマホの充電やテレビから情報があれば安心して過ごせますよね。
蓄電池のメリット②電気を節約できる
やっぱり一番気になるのは電気代が削減できるかどうかですよね。結論から言いますと、電気代を削減することは可能です。電力会社によっては時間帯によって電気代が変動するプランがあります。例えば夜間は電力の使用量が少ないため電気代も安く設定されているプランもあります。夜間の安い電力を蓄電池に貯め日中の高い電気の時に蓄電池に貯めた電気を使用することで節約につながることが可能になります。
蓄電池のメリット③太陽光発電とのセットでさらにお得に
太陽光発電を設置されている方は蓄電池を設置することで更に電気代をお得にすることが可能になります。昼間は太陽光の電気を使用しながら余った電気を蓄電池に貯めることで家庭で使用する電力の全てを蓄電池で消費することも可能になります。電気代は天然ガスや石炭の価格が上昇しており2022年はかなり高い水準まで上がっております。
家庭用蓄電池のデメリット
蓄電池のメリットだけではなく導入際してデメリットの部分も確認しておきましょう。
家庭用蓄電池のデメリット①初期費用が高い
蓄電池は初期費用がどうしても高いです。蓄電池の普及とともに少しずつ値段は下がってきておりますが、2022年現在でも本体と工事セットで相場は安い蓄電池でも150万以上かかります。ただ蓄電池は自治体で補助金制度がありますので導入を検討している方はチェックしてみてください。
家庭用蓄電池のデメリット②置く場所を選ぶ
蓄電池は屋内設置タイプと、屋外設置タイプの2種類があります。
設置場所も高温や低温にならないことや直射日光が当たらないことなどの条件があります。
家庭用蓄電池のデメリット③蓄電池は劣化する
蓄電池は充放電できる回数が決まっており、徐々に蓄電池に貯められる容量も減っていきます。メーカーのカタログにサイクルや寿命など記載されておりますが使用環境によっては変わってきます。
蓄電池のメリットデメリットをまとめました。
蓄電池のメリット | 蓄電池のデメリット |
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蓄電池の選び方
それではここから蓄電池の選び方についてみていきましょう。
蓄電池選びで重要なことを3つ紹介していきます。
蓄電池選びポイント①価格
まずはなんといっても価格ですよね。蓄電池の価格はメーカーや容量や性能によっても違いますが、100万円~200万円以上の費用がかかります。少しでも安く購入するために最低2社以上から見積もりを取るようにしましょう。ここに紹介するダイナビ蓄電池は無料で複数の会社の蓄電池の見積もりを取れます。しかもダイナビが厳選した全国の優良販売施工から見積もりが最大5社まで取れます。価格の目安としては1kWhあたりいくらという表現をします。2022年現在は1kWhあたり25万円(税込)前後、ネット販売で1kWhあたり20万円(税込)前後です。
蓄電池選びポイント②寿命
蓄電池の選び方のポイント2つ目としては「寿命」になります。蓄電池はサイクルというものがあります。サイクルとは蓄電池の残量が0の状態から満タンに充電して、その充電した電気を使い切ることを指します。この1サイクルをメーカーは表きで表しております。メーカーが保証しているサイクル回数を超えると蓄電容量が減ってきます。現在販売されている蓄電池では、は寿命の短いもので6000サイクル、寿命の長いもので12000サイクルの蓄電池があります。
~サイクル計算例~
1日1サイクルで蓄電池を使用した場合(6000サイクル)
6000日÷365日=約16.4年の寿命
1日1サイクルで蓄電池を使用した場合(12000サイクル)
12,000日÷365日=約32.8年の寿命
1日2サイクルで充放電をした場合は、寿命は16年になります。
蓄電池選びポイント③容量が決め手
蓄電池の価格の相場がだいたいわかったら次に容量を確認しましょう。蓄電池購入の決め手は「価格」と「容量」になってきます。メーカーのカタログに定格蓄電容量というものが記載されております。それの値が蓄電池の容量になります。例えば蓄電池で「定格蓄電容量」が5.6kWhの蓄電池があったとします。このkWhという単位は「1時間当たりの消費電力量」を指します。
例えば消費電力40型サイズの140Wのテレビを1時間使用し続けたときの消費電力量の計算式は…蓄電池の容量が5.6kWhの場合は
5.6kWh÷0.14kwh(1時間あたりの消費電力)=40時間
消費電力140WのTVの連続使用可能時間は約40時間に相当します。
これを万が一の時の発電で考えてみると
夏場であったらそのままにできない冷蔵庫(40W)、情報収集するためのテレビ(120W)、生活するためには必須の照明(36W)、夏場の暑さを防ぐエアコン(400W)は最低確保したい電気になりますが電力消費量は…
596W(40W+120W+36W+400W)×12時間=7,152W(7.15kWh)になります。
この電力消費量に照らし合わせて、蓄電池容量を決定していきます。
蓄電池のおすすめメーカー【5選】
蓄電池の選び方が理解したら最後におすすめのメーカーを紹介していきます、蓄電池の人気メーカー5選を案内していきます。
蓄電池おすすめメーカー①テスラ
まず初めに紹介するのはあの有名なイーロンマスクが経営するアメリカの電気自動車メーカー「テスラ」の蓄電池になります。この蓄電池が圧倒的に人気の秘密は価格になります。価格が圧倒的に他社より安いです。日本メーカーの家庭用蓄電池は、最低でも100万円~200万円以上しますが、テスラの蓄電池「Power Wall」は必須部材合わせても本体価格は税込1,207,800円と低価格です。(2022年7月現在、工事費別)
家庭用蓄電池テスラパワーウォ─ルご契約者特典「電気代1年間無料」キャンペーン
メーカー | 容量 | メーカー希望価格 |
ニチコン | 11.1kWh | 3,700,000円 |
京セラ | 10.0kWh | 3,500,000円 |
シャープ | 9.5kWh | 3,575,000円 |
パナソニック | 11.2kWh | 3,580,000円 |
テスラ | 13.5kWh | 1,207,800円 脅威の安さ |
テスラの蓄電池はこんな人におすすめ
・とにかく価格が安くて大容量な蓄電池を探している方
・停電時や災害時でも安心して電気を使用したい方
・テスラのブランドが好きな方
・かっこいいデザインの蓄電池が欲しい方
蓄電池おすすめメーカー②二チコン
続いては蓄電池業界のパイオニア、日本国内累計販売台数1位のメーカーのニチコンになります。ニチコンの特徴としては10K Wk以上の蓄電池容量があるのが特徴的です。また天気や使用状況をAIが予測し蓄電システムをコントロールする「AI自動制御」や蓄電システムのエラー発生状況を見守る「見守りサービス」などニチコンの蓄電池は、高い性能性とさまざまな便利機能があることで知られています。
ニチコンシリーズ名 | 型式 | 蓄電池容量 |
簡単設置、超小型&軽量モデル | ESS-U3S1 | 4.1kWh |
簡単設置、超小型&軽量モデル | ESS-U3S1J(重塩害対応) | 4.1kWh |
常に停電に備える災害対策型モデル | ESS-U2M1 | 11.1kWh |
最大容量のフラッグシップモデル | ESS-U2X1 | 16.6kWh |
ニチコンの蓄電池はこんな人におすすめ
- 急な停電に強い。AI搭載の最新の蓄電池が欲しい方
- 大容量&長寿命の蓄電池が欲しい方
- 電気自動車を乗っている人
- 自動運転切替による対応力・災害時の備えとして蓄電池
蓄電池おすすめメーカー③シャープ
太陽光発電の販売累計台数が1位のメーカーが提供する蓄電池は蓄電池分野でも高いシェアを誇っております。特徴としては充電時間が短いことが魅力です。コンパクトなサイズのものであれば2.3時間あれば満タンになります。またシャープ蓄電池はハイブリッド型になっているため、本体とパワーコンディショナーを経由させる必要がないため電気のロスが起こりにくくいのも魅力ですし万が一の停電時にも家中の電気をバックアップすることができます。シャープのラインナップは下記の通りです。
シャープシリーズ名 | 型式 | 蓄電池容量 |
コンパクトタイプ | JH-WB1621 | 4.2kWh |
屋内ミドルタイプ | JH-WB1711 | 6.5kWh |
大容量タイプ | JH-WB1821 | 8.4kWh |
大容量タイプ | JH-WB2021 | 9.5kWh |
JH-WB1921×2の組み合わせ | 13kWh |
シャープの蓄電池はこんな人におすすめ
- シャープもAI搭載!最新の蓄電池が欲しい方
- 設置場所を選ばないコンパクトサイズを探している方
- WEBでいるでも蓄電池の状況を確認したい方
- シャープの太陽光発電が設置されている方
- 安心して長く使用したい方(全シリーズ15年保証)
蓄電池おすすめメーカー④パナソニック
パナソニックの蓄電池も他社と負けておりません!パナソニックは日本の蓄電池開発の歴史とも言える会社になります。パナソニックは1931年に蓄電池の開発をスタートさせ、1994年にはリチウムイオン電池の量産に成功しております。まさに蓄電池開発のパイオニア的存在と言えます。パナソニックの特徴としては創蓄連携システムになり太陽光発電設備と蓄電池をうまく連携させることで、効率的に電気を発電できる独自のシステムがあります。
パナソニックシリーズ名 | 型式 | 蓄電池容量 |
コンパクトタイプ | LJB1235 | 3.5kWh |
屋内ミドルタイプ | LJB1256 | 5.6kWh |
大容量タイプ | LJB1235×2台 | 7.0kWh |
大容量タイプ | LJB1235、LJB1256 各1台 | 9.1kWh |
– | LJB1256×2台 | 11.2kWh |
パナソニックの蓄電池はこんな人におすすめ
- パナソニック製品の安全性
- 過充電を防ぐ自動充電システム
- パナソニックの太陽光発電が設置されている方
蓄電池おすすめメーカー⑤京セラ
最後にご紹介するのは稲盛和夫さんが創業した京セラになります。京セラは太陽光発電システムで2019年に日本で販売実績1位となっているほどの実績があります。そんな太陽光でのシェアの高い京セラの蓄電池は性能もよく多くのご家庭で導入されております。
京セラシリーズ名 | 型式 | 蓄電池容量 |
コンパクトタイプ | EGS-LM0500 | 5.0kWh |
マルチDCリンクモデル | LBN-0650 | 6.5kWh |
大容量タイプ | EGS-LM1000 | 10.0kWh |
大容量タイプ | EGS-LM1201 | 12.0kWh |
– | EGS-LM1500 | 15.0kWh |
京セラの蓄電池はこんな人におすすめ
- 寒冷地でも設置したい方
- 安全性を重視したい方
- 省スペースに設置したい方
- 京セラの太陽光発電が設置されている方
蓄電池を安く買う方法
蓄電池を導入したいけどできるだけ安く設置したいと悩まれている方に蓄電をできるだけ安く購入する方法を5つ紹介します。
蓄電池を安く購入する方法①相見積もりをとる
蓄電池の導入を検討しているなら最低2社以上見積もりを取りましょう。相見積もりをとることで値下げ交渉できる可能性が高まります。蓄電池の見積もりなら、全国初の5社から見積りをとれる蓄電池の見積比較サイトが便利です。
蓄電池を安く購入する方法②補助金を活用する
蓄電池は国や地方自治体から補助金が出ております。お住まいの地域を確認してみましょう。ちなみに最近の国の補助金は下記の通りになります。
◆ 国の蓄電池補助金DERの傾向
2020年度の補助金は蓄電容量1kWhあたり2万円
2021年度の補助金は蓄電容量1kWhあたり4万円
2022年度の補助金は蓄電容量1kWhあたり3.7万円
2023年度の補助金は蓄電容量1kWhあたり3.2万円
まとめ
今回は蓄電池のおすすめメーカーを紹介してきました。蓄電池は右肩上がりで販売台数が伸びており年々販売価格が下がってはいますがそれでもまだ200万以上する高価なものです。太陽光発電を設置してから10年経過しFITにより余剰電力の売電価格が下がった方は蓄電池の導入を検討してもいいでしょう。蓄電池は多くのメーカーがありますので自分でよく検討してから購入しましょう。