近年全国各地で自然災害が頻発している中、停電時の非常用電源が注目されています。みなさん!今回は停電時でも使用できるLPガスを使用した発電機についてご紹介いたします。さらに、アウトドアでの活用法もお伝えしますので、ぜひチェックしてみてください!
目次
LPガスについて
まず初めにLPガスについて説明いたします。ガスにはLPガスと都市ガスの2種類のガスがあります。LPガスはボンベに入っているガスで配送車で各ご家庭に配送します。都市ガスは地中のガス管を通じて各家庭に供給されます。今回紹介するガス発電機はボンベに入っているLPガスを燃料として電気を発電するものとなります。
LPガスの強み
LPガスは電気や都市ガスのように配管や電線で繋がっているわけではありません。配管や電線が繋がっていないため災害時などではエリア全体で電気やガスが使用できなくなることはなく、分散型エネルギーになりますので普及が早くに災害に強いエネルギーと言われております。
LPガス発電機の特徴は?
LPガス発電機は、その特有の特徴によって他の発電機と区別され、様々な状況で便利に利用されています。以下に主要な特徴を挙げてみましょう。
- 環境にやさしいエネルギー源: LPガスはクリーンで低公害なエネルギー源であり、発電過程での排出物が少ないため、環境への負荷が低いです。
- コンパクトで携帯性が高い: LPガス発電機は一般的にコンパクトで軽量な構造を持ち、持ち運びや設置が容易です。これにより、アウトドアや非常時に便利に使用できます。
- 燃費が優れている: LPガスは効率的な燃焼を実現し、発電機の燃費が良い特徴があります。これにより、燃料の補充間隔が長くなります。
- 静音性が高い: LPガス発電機は一般的に運転時の騒音が低いため、周囲への騒音の影響が少ないです。これは、アウトドアでの利用や住宅周辺での運転時において重要な特長です。
- 安定した電力供給: LPガス発電機は安定した電力供給が可能であり、急な停電時や非常事態に備えるのに適しています。安定性が求められる機器や家庭用電化製品の駆動にも適しています。
- 燃料の貯蔵が安全: LPガスは液体として貯蔵されるため、ガソリンやディーゼルと比較して貯蔵・取り扱いが安全です。また、密閉容器で保管することで、燃料の劣化や蒸発を防げます。
LPガス発電機について
LPガスの発電機はホンダと矢崎が共同で開発したものがあります。現在発売されている防災向け低圧LPガス発電機は1.5kVAの電気をつくる「EU15iGP」と900VAの電気をつくる「EU9iGP」の2機種になります。それぞれの性能や特徴を見てみましょう。
【EU9iGP】電気のライフラインを守るLPガス発電機。
製品型式 | EU9iGP |
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型式 | EU9iGP |
メーカー希望小売価格(税込) | ¥209,000 |
排気量 | 57cc |
定格出力(交流) | 100V-900VA |
定格出力(直流) | 12V-8A(12Vバッテリ充電専用) |
使用燃料 | 低圧LPガス |
使用温度範囲 | -15℃〜40℃ |
定格LPガス消費量 | 0.21Nm3/h |
運転時間 | 最大約110時間(50K容器満タン時) |
装備重量 | 14kg |
寸法 | W451×D242×H379(mm) |
騒音レベル | 79〜86dB/LWA |
並列運転 | 可 |
エコスロットル | あり |
燃料停止機能 | オート(シャットオフバルブ搭載) |
製造元 | 本田技研工業株式会社 |
【EU15iGP】プロパンガスで1.5kVAの電気をつくる。
製品型式 | EU15iGP |
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型式 | EU15iGP |
メーカー希望小売価格(税込) | ¥327,800 |
排気量 | 98.5cc |
定格出力(交流) | 100V-1500VA |
定格出力(直流) | 12V-8A(12Vバッテリ充電専用) |
使用燃料 | 低圧LPガス |
使用温度範囲 | -15℃〜40℃ |
定格LPガス消費量 | 0.33Nm3/h |
運転時間 | 最大約74時間(50K容器満タン時) |
装備重量 | 21.0kg |
寸法 | W512×D290×H425(mm) |
騒音レベル | 82〜91dB/LWA |
並列運転 | 可 |
エコスロットル | あり |
燃料停止機能 | オート(シャットオフバルブ搭載) |
製造元 | 本田技研工業株式会社 |
LP発電機の特長
【運転時間】
LPガスの発電機は長時間運転できることでも知られています。LPガス50kg容器が満タンでEU9iGPで約110時間、EU15iGPで約74時間運転が可能です。災害時の停電や万が一の時には3日間は明かりや通信機器などの電力が確保します。EU9iGPでは900VA、EU15iGPでは1500VAの電力を確保することができます。カセットボンベを燃料とする発電機はこちらの記事を参考にしてください。
【サイズ】
2種類とも非常にコンパクトであり女性でも簡単に持ち運びができます。
【音】
発電機は音が気になるという方もいらっしゃると思います。音が気になるという方は防音ボックスでエンジン音が低減出来ます。運転音が気になる方、夜間運転などにオススメです。
【燃料】
燃料は今ご自宅で使用しているプロパンガスをそのまま燃料として使用できます。基本的にプロパンガスが2本設置されている場合は1つは予備として満タンになっているはずです。ガス会社は1本のガスが切れる前にガス交換をしております。
【使用方法が簡単】
LPガス発電機の使用はワンタッチ接続手軽で簡単に使用できます。専用のガスコードを収納BOXにワンタッチで接続すればOKです。
【パソコンも使用できる】
L Pガス発電機は正弦波インバーター搭載しているためパソコンや携帯電話の充電、液晶表示つきの電化製品など、精密機器を安心して使うことができます。パソコンや携帯が充電できれば情報収集などでき大変助かります。
【-15℃まで対応可能】
冬場の使用も-15℃まで対応可能なので安心できます。ガスファンヒーターも使用することができ、停電中でも暖を撮ることができます。
【60°以上傾くとエンジン自動停止】
発電機には転倒検知センサーが搭載されており、発電機本体が60°以上傾くと自動的にエンジンが停止します。エンジンの焼き付きを防止し発電機を守るとともに、未然にトラブルを防ぎます。
LPガス発電機の設置方法
ガス発電機の設置図になります。ワンタッチで誰でも簡単に接続可能です。
LPガス発電機の使用方法
①専用ガス供給ボックスを開け、ガスコードを取り出します。
②専用ガス供給ボックスを開け、ガスコードを取り出します。
③ガス元栓を開きます。
④ガス元栓を開きます。
⑤ガス元栓を開きます。
LPガス発電機の活用法
LPガス発電機は、その多様な利用方法により、特に災害時の非常用発電源として、また日常的なエネルギーの節約策としても重宝されています。この発電機の一つの魅力的な活用法は、「ピークカット」による電気料金の削減です。
ピークカットとは、一日の中で電力消費が最も高くなる時間帯、特に日中の電力使用を減らす戦略のことを指します。電気料金の計算において、基本使用料は過去1年間で最も電力消費が多かった時間帯に基づいて設定されるため、このピーク時の消費量を抑えることが重要です。言い換えると、ピーク時に消費電力を減らすことができれば、基本使用料を下げることが可能になります。
この戦略を実行するために、LPガス発電機が役立ちます。日中、電力消費が最も高くなる時にこの発電機を使用することで、電力会社からの電力使用を抑え、結果として電気料金の削減に繋がるのです。このように、LPガス発電機は単に非常時のバックアップとしてだけでなく、日々の省エネルギー対策としても非常に有効なツールと言えるでしょう。
LPガス発電機のアウトドア活用法
LPガス発電機は非常時の備えだけでなく、アウトドア活動にも活躍します。
1. キャンプサイトで電化製品を活用しよう!
- 電動クーラーの導入: 暑い夏のキャンプでも、発電機があれば電動クーラーで涼しさをキープできます。
- 電熱マットや電気毛布: 寒冷地でのキャンプも発電機があれば快適。電熱マットや電気毛布で温かい夜を過ごそう。
2. アウトドアイベントでの大活躍!
- 音楽イベント: 持ち運び可能なスピーカーを発電機で駆動。自分の好きな音楽を自然の中で楽しもう。
- アウトドア映画鑑賞: プロジェクターを使って映画を見るのもおすすめ。夜空の下で映画鑑賞は格別の体験になります。
3. 緊急時にも頼りになる発電機!
- 非常時の充電: スマートフォンや携帯ライトの充電にも使えます。災害時には優れたサポーターとなります。
- 食材の保存: 食材を新鮮な状態で保つために冷蔵庫や保冷ボックスに電源供給。食材の劣化を防ぎます。
4. アウトドア料理をワンランクアップ!
- 電動グリルや電気鍋: アウトドア料理も発電機でパワーアップ。電動グリルや電気鍋を使って本格的な料理を楽しもう。
- ミキサーやブレンダー: 新鮮なフルーツを使ったスムージーやカクテルでキャンプ気分を盛り上げよう。
LPガス発電機とディーゼル発電機の違い
LPガス発電機とディーゼル発電機は、それぞれ特徴的な利点と制約があります。以下に両者の比較をまとめてみました。
まず、燃料の劣化についてですが、LPガスは劣化しにくいのに対し、ディーゼルは酸化による劣化が起こる可能性があります。これは、長期的な保管において重要な違いです。
燃料の移動性に関しては、LPガスはガスボンベを使用して簡単に移動できますが、ディーゼルは専用の移動可能なタンクに入れ替える必要があります。
災害時の燃料供給の面では、LPガスは供給の復旧が比較的早く、調達が容易です。一方、ディーゼル燃料の調達は災害時に困難となりがちで、復旧にも時間がかかります。
振動や騒音の観点からは、LPガス発電機はディーゼル発電機に比べて振動や騒音が少ないというメリットがあります。
コストに関しては、LPガス発電機はディーゼル発電機よりも一般的に割高です。これは運用コストを考慮する際の重要な要素です。
最後に、バリエーションの面では、LPガス発電機はディーゼル発電機に比べて種類が少ないことが指摘されますが、ディーゼル発電機は豊富なバリエーションが利点です。
これらの特徴を理解することで、用途に合った発電機を選択する際の参考になります。
まとめ
LPガス発電機はLPガスを使用している方はいざという災害や停電時に設置しといたほうが安心です。発電機があれば停電復旧までの期間、発電機でスマホやパソコンなどの電子機器を使用することも可能です。設置も簡単で家のプロパンガスから簡単に接続できます。発電機にはカセットボンベやガソリンで発電するもあり種類はたくさんあります。その中でもLPガスは安全に使用することができ、長時間使用できるので災害に強いエネルギーになります。LPガス発電機については以上になります。