電気代が月5万円を超えると、家計への負担は小さくありません。ただし、請求額だけを見て「電力会社を変えれば必ず安くなる」とは言えません。使用量、契約容量、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、割引や契約条件によって、乗り換え後の金額は変わるためです。
この記事では、東京ガスの電気を検討する前に確認したい料金の仕組み、公式料金表を使った試算例、東京ガスが向いている家庭・慎重に比較したい家庭をまとめます。月5万円という金額だけで判断せず、検針票を使って年間の支払額で比較しましょう。
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月5万円の電気代は、まず請求の内訳を確認
月の電気代は、電気使用量だけで決まるわけではありません。契約アンペアや容量に応じた基本料金、使用量に応じた電力量料金、燃料費調整額、再エネ賦課金などが加わります。国の支援やキャンペーン割引が適用されている月は、翌月以降に支援が終了・変更すると請求額も変わる場合があります。
特に確認したいのは、①請求額、②使用量(kWh)、③契約アンペアまたは契約容量、④現在の料金メニュー、⑤燃料費調整額などの内訳です。冬の暖房、夏の冷房、電気給湯器、床暖房、乾燥機などを使う家庭では、季節によって使用量が大きく変わることがあります。直近1か月だけではなく、できれば過去12か月分の検針票や電力会社のマイページを見てください。
使用量が多い原因を確認するには、請求額よりkWhの変化を比べると分かりやすくなります。前年同月より使用量が増えていれば、家族構成や在宅時間、冷暖房や給湯設備の利用が変わっていないかを確認します。使用量がほぼ同じなのに請求額が上がった場合は、単価や調整額、割引の変化が関係している可能性があります。
東京ガスの電気「基本プラン」の料金の見方
東京ガスの電気には複数のメニューがあります。現在の新規申込みを比較する場合、過去の記事で紹介していた「ずっとも電気1」など、受付終了したプランと現行プランを混同しないように注意してください。東京ガスの料金メニュー・約款一覧では、基本プランは2026年10月1日実施の定義書が公開され、旧「ずっとも電気1S・1・2」は新規申込み受付終了と案内されています。
東京ガス「基本プラン」は、契約電流10~60Aまたは契約容量6~50kVA未満などの条件があり、基本料金と電力量料金に加えて、燃料費調整額や再エネ賦課金などが反映されます。ガスとのセット割など付帯メニューが使えるかも、契約内容や対象条件の確認が必要です。東京ガスの電気がすべての家庭で最安になるわけではありません。
公式単価を使った試算例
東京ガス公式の基本プラン料金ページに掲載された料金表(2026年10月1日実施)では、30Aの基本料金は月935.22円、電力量料金は最初の120kWhまで29.70円/kWh、120kWh超から300kWhまで35.69円/kWh、300kWh超は39.50円/kWhです。例えば30Aで月400kWh使う場合、基本料金と電力量料金だけの単純計算は、935.22円+(120×29.70円)+(180×35.69円)+(100×39.50円)=14,873.42円です。
この金額は請求総額ではありません。燃料費調整額、再エネ賦課金、適用される割引や支援などを反映していない、単価の仕組みを示すための一例です。月5万円の家庭が同じ単価だけで判断できるわけではなく、使用量や契約容量、他の費目が異なれば金額も変わります。申し込み前は東京ガスの電気料金シミュレーションで、住所・契約・実際の使用量を入力して確認しましょう。
さらに東京ガスは2026年10月8日、託送料金の見直しを受け、2026年12月1日付で低圧電気料金メニュー定義書を改訂すると発表しています(東京ガスの改定発表)。標準家庭の電気料金は、2027年1月検針分から月253円(2.8%)増える見込みとされています。これは標準家庭の試算であり、個々の家庭の増額を示すものではありません。今後契約する場合は、比較時点と適用開始日も必ず確認してください。
東京ガスへ切り替えるメリット
ガスと電気をまとめて管理しやすい
東京ガスの対象ガス契約を利用していて、電気の対象メニュー・条件を満たす家庭は、ガス・電気セット割を確認できます。請求や問い合わせ先をまとめやすい点も、家計管理を簡単にしたい人には便利です。ただし、割引の対象となる契約や割引方法は変更されることがあるため、申し込み時の約款・定義書を確認してください。
料金比較・手続きを公式サイトで確認できる
現在の契約情報や使用量をもとに試算できる公式シミュレーションが用意されています。検針票やマイページのデータを準備し、契約容量、使用量、ガスの契約有無などを入力すれば、自分の条件に近い比較をしやすくなります。シミュレーションが想定する条件と、現在の請求書の実額が一致するかも確認しましょう。
東京ガスへ切り替える前に知っておきたい注意点
- 燃料費調整額の上限:東京ガスの料金は、東京電力の規制料金(従量電灯Bなど)と調整額の扱いが異なり、燃料価格の状況によっては東京ガスの方が高くなる場合があると公式サイトが説明しています。
- 供給エリア・申込条件:対象エリアや契約電流・容量、現在の契約種別などにより申し込めない場合があります。
- セット割の条件:ガスの契約や対象メニューなどの条件を満たさないと、期待していた割引が適用されないことがあります。
- 電気料金の変動:燃料費調整額、再エネ賦課金、制度変更などで月ごとの請求額が変わります。
- 最新の料金改定:2026年12月1日付のメニュー改訂が公表されています。契約開始時期によって適用単価を確認してください。
「東京ガスは必ず安い」「月5万円なら必ず切り替えるべき」といった判断はできません。電力会社によって基本料金、段階別単価、調整額、ポイント、解約条件などが異なります。特典やポイントだけでなく、年間の請求総額で比較することが大切です。
電気代が5万円を超えたときの見直し手順
- 過去12か月の使用量を集める:月ごとのkWh、請求額、契約アンペアを確認します。
- 高額になった月を特定する:前年同月と比べ、冷暖房や給湯、乾燥機などの利用が増えたかを見ます。
- 現在のプランと内訳を確認する:基本料金、電力量料金、燃料費調整額、再エネ賦課金、割引をチェックします。
- 同じ条件で複数社を比較する:東京ガス公式シミュレーションと、現在契約中の電力会社の試算を使います。
- 年間費用と条件を見比べる:毎月の単価だけでなく、改定日、セット割、解約条件、支払い方法なども確認します。
- 契約前に重要事項を読む:料金メニュー定義書、約款、申込条件を確認してから決めます。
電力会社を変えなくても、契約アンペアの見直しや家電の使い方、給湯・冷暖房の運転方法を調整することで請求が変わることがあります。太陽光発電の導入を検討している場合は、電気使用量だけでなく、昼間に使える電力量や設置条件も含めて考える必要があります。太陽光発電で電気代がどれくらい変わるかの試算方法もあわせて確認できます。
月5万円を超える家庭で見落としやすい点
高額請求の背景が「単価」か「使用量」かを分けると、電力会社の変更で改善できる範囲を判断しやすくなります。使用量が前年と同じなのに請求額だけが上がっている場合は、電力量単価や調整額、割引終了など料金側の変化を見ます。一方で、kWh自体が増えているなら、契約変更だけでなく、暖房・給湯・乾燥機など電力を多く使う設備の運転時間も確認が必要です。
オール電化の家庭では、給湯器を沸き上げる時間帯や湯切れ後の昼間沸き増しが請求に影響することがあります。電気自動車を自宅で充電する家庭、在宅時間が長い家庭、複数台のエアコンを同時に使う家庭も、一般的な世帯モデルとは使用パターンが異なります。平均世帯の試算結果だけを、自宅の節約額として受け取らないようにしましょう。
また、電気料金比較サイトや広告の「年間○円お得」という表示を見る場合は、比較対象の会社・プラン、使用量、契約アンペア、燃料費調整額、再エネ賦課金、セット割、ポイント、キャンペーン期間を確認してください。条件が一つ違うだけでも試算結果は変わります。比較条件が明記されていない数字は、契約の判断材料にせず、公式シミュレーションで自分の検針データを使って再計算するのがおすすめです。
切り替えの申し込み前には、次の項目を手元にそろえておくと確認がスムーズです。
- 電気の供給地点特定番号と現在の契約名義
- 現在の電力会社・料金メニュー・契約アンペア(または容量)
- 直近12か月の各月使用量と請求額
- 東京ガスのガス契約の有無と、セット割の対象条件
- 新旧プランの料金改定日、割引期間、解約に関する条件
情報を集めても迷うときは、まず高額だった月と同じ使用量で試算し、次に1年分の実使用量で比較します。単月だけでなく季節変動を含む年間額で比べれば、冬の暖房費だけが突出している家庭と、通年で使用量が多い家庭を区別できます。
東京ガスの電気が向いている可能性がある家庭
- 東京ガスの対象ガス契約があり、セット割の条件を満たすか確認したい
- 東京ガス供給エリアなど、申込条件に合っている
- 検針票を使って現行プランとの比較ができる
- 請求や問い合わせ先をまとめたい
一方、現在の規制料金プランで燃料費調整額の上限があることを重視する家庭、短期間しか住まない予定の家庭、現在の契約に独自割引がある家庭などは、特に慎重な比較が必要です。自宅の条件で試算した結果、年間料金が下がらないなら切り替えない判断も合理的です。
よくある質問
電気代が月5万円なら東京ガスに切り替えた方がよいですか?
請求額だけでは判断できません。使用量、契約容量、現在のプラン、燃料費調整額、割引条件をそろえて比較してください。月5万円でも、使用量が多いのか、単価が高いのかで対策は異なります。
東京ガスの電気は東京電力より必ず安いですか?
必ず安いとは言えません。東京ガス自身も、燃料価格が高騰した場合は、燃料費調整額に上限のある規制料金より高くなる可能性を案内しています。実際の請求データと最新の料金条件で比較しましょう。
旧「ずっとも電気」は新規で申し込めますか?
東京ガスの約款・定義書一覧では、ずっとも電気1S・1・2は新規申込み受付終了と案内されています。現在の新規契約では、受付中の料金メニューを公式サイトで確認してください。
2026年12月の料金改定は誰に適用されますか?
東京ガスは2026年12月1日付で低圧料金メニュー定義書を改訂すると発表しています。契約メニューや開始時期によって適用条件が異なる可能性があるため、最新の定義書と公式案内で確認してください。
まとめ:月額の大きさだけでなく、年間の実額で判断
月5万円の電気代は、使用量や住まい、季節、契約内容によって理由が異なります。東京ガスの電気にはガスとのセット割や公式シミュレーションがありますが、燃料費調整額の上限がないこと、旧プランの新規受付終了、2026年12月の料金メニュー改訂など確認事項もあります。
まず検針票で過去1年のkWhと請求額を確認し、現在の契約と東京ガスの最新条件を同じ使用量で試算しましょう。年間費用と契約条件を比較し、自宅でメリットが確認できた場合に切り替えを検討するのが確実です。
料金メニュー・改定情報の確認日:2026年10月17日。料金単価やキャンペーンは変更されるため、申込前に公式情報をご確認ください。









