2024年現在、ガス点検を装った詐欺事件が増加しています。特に高齢者がターゲットとされることが多いため、警戒が必要です。この記事では、各ガス会社が発信する詐欺の注意喚起と防止策について詳しく解説します。安全な生活を送るために、これらの情報をしっかりと把握し、詐欺を未然に防ぎましょう。
目次
ガス点検の重要性とその頻度について
ガス点検とは、ガス設備の安全を確保するために行われる重要な手続きです。この点検は、ガス事業法に基づき、法定で4年に1回実施される必要があります。この法律は、ガス漏れや配管の損傷を未然に防ぐために設けられており、給湯器やガスコンロなどのガス機器もこの点検の対象となります。しかし、多くのガス会社は、より安全を確保するために、法定の義務を超えて年に1回や2年ごとに点検を実施しています。このブログ記事では、ガス点検の法的な背景や、各ガス会社がどのようにして顧客の安全を確保しているかを詳しく解説します。
ガス点検の詐欺が急増している
独立行政法人国民生活センターに給湯器の詐欺の相談がたくさん寄せられています。
給湯器の点検商法に関する相談が全国の消費生活センター等に相次いで寄せられています。相談の件数は2023年度に入り急増し、2022年度なんと約3倍にもなっております。相談内容としては、突然の電話や訪問で給湯器の点検を提案し、不安を煽って高額な給湯器の交換を勧める手口が多いです。さらに、電話で「自治体から委託を受けた」や「契約中のガス会社からの依頼」などと身分を偽るケースも報告されています。相談者の7割以上が70歳以上の高齢者で、特に高齢者には注意が必要です。
年度別相談件数:2018年度は206件、2019年度は241件、2020年度は245件、2021年度は335件、2022年度は561件、2023年度は12月31日までで1,099件です。
独立行政法人国民生活センター引用
ガスの点検は事前に連絡はあるのか?
ガス点検には事前にガス会社から連絡は来ないのでしょうか?一般的な人の場合はいきなり自宅に来てもガス屋さんだったら信用して家にあげてしまう方は多いと思います。なぜならガスは「何かあったときに怖いから」という感情が働くからです。普段からガス屋さんの営業マンに色々と相談している方は、「○○ガスの営業マン全員親切だから!いつも安心して任せているわ」と完全に信用してしまうケースもあります。ガスの点検は事前に案内をするガス会社がほとんどですが、ガス会社によってはガス点検を委託している場合もありいきなり点検に来ることもあります。
ガス点検詐欺の事例:家に入る理由と一般的な手口
ガスの点検や修理詐欺の犯罪者は、さまざまな口実を使って家に入り込みます。ここで紹介するのは、彼らが最もよく使う口実と、それに関連する一般的な詐欺手口です。
- ・ガス会社の社員を装い、ガス工事を勝手に実施しガス工事代と請求する
- ・ガス会社の検針員を装い、「集金に来ました」と言ってガス料金を請求する。
- ・ガス警報器の取り付け勧誘として訪問し、代金だけもらって姿を消してしまう
- ・ガスが漏れていると言って給湯器を買い替えを不当にすすめる
- ・ガス漏れや警報器の点検と装って、宅内に上がり込み、目を離したすきに金品を盗み取る。
遭遇するかもしれない詐欺行為:
点検代・修理代の不当請求: 実際には必要のない点検や修理を行い、高額な料金を請求します。
不要な電化製品の販売: 点検を装いながら、必要のない電化製品やその他のアイテムを売りつけます。
架空の工事代の請求: 存在しない工事を理由に、工事費用を請求されることがあります。
盗難: 家の中にいる間に、金品を盗み去ることもあります。
ガス点検を装う詐欺に騙されないために
先程の事例のように詐欺を行う人は巧みな話術であなたに迫ろうとしてきます。もしこのような人が家に来たらどうすれば良いのでしょうか?各ガス会社は下記のような注意喚起をしております。
【ガス会社の注意喚起一例】
- 会社の社員証を携帯している
- 訪問する際は訪問目的を伝え会社名・氏名を名乗ります。
- ガス会社の制服や名札を原則として着用しています。
- 事前に案内文章を配っております。
- 検針票をもとにガス料金を集金することはありません。
【大手都市ガス会社の注意喚起】
悪質なLPガスは法律違反!
点検員をよそ折り悪徳なLPガスの勧誘会社はもおります。法律に違反する営業手法をしておりますので注意しましょう。
「特定商取引法」の違反が疑われる行為
特定商取引法は、不適切な販売方法を禁止しており、この規制は訪問販売や電話勧誘にも及びます。
訪問販売業者に課せられた制限
特定商取引法において禁止されている訪問販売業者の行為は以下のように定められています。
断られても繰り返し訪問する
去るよう求められても退去しない
訪問の目的を偽って入室を促す
十分な説明をせずに契約を迫る
クーリングオフを認めない
これらの行為は悪質なLPガス会社がしばしば行うものであり、法律違反に該当する可能性が高いです。
点検商法で契約してしまっときは?
ガス点検で営業された場合で契約した場合はクーリングオフや消費者センターに相談しましょう。
①クーリングオフ
ガス点検と装ってガスの切替契約などしてしまった場合はクーリングオフができます。ガス点検を装う営業行為は訪問販売に該当しますので契約書を受けっとてから8日以内であればクーリンオフができます。
②消費者生活センターに相談する
消費者生活センターは消費全般に関わる苦情や相談を専門員が公平な立場で相談い乗ってくれます。自分では解決できない場合は相談すると丁寧に教えてくれます。
ガスの点検を装って給湯器を高値で販売
「ガスの点検を装って給湯器を高値で販売」する給湯器訪問詐欺にもご注意ください。近年、この手口による詐欺が全国的に増加しています。手口の一例として、突然の電話や訪問で「ガス点検」を名目にして、家庭の給湯器の状態を確認すると言われることがあります。その際、不安を煽るような説明をされ、必要以上に高額な給湯器の交換を勧められるケースが多発しています。
特に注意すべきは、詐欺師が「自治体からの委託」や「契約中のガス会社からの依頼」と偽って訪問してくる場合です。これらの手口により、多くの方々が信頼してしまい、高額な費用を支払ってしまう事例が報告されています。
一般的な給湯器の定価は30万〜40万円程度ですが、ほとんどの販売会社は定価から値引きをして販売するのが一般的です。詐欺師はこれを定価の何倍もの価格で販売しようとします。高齢者の方が特に狙われやすく、相談者の7割以上が70歳以上であることがわかっています。ご家族や周りの方々と情報を共有し、高齢者が一人で対応しないよう注意喚起を行いましょう。
不審な点検や訪問があった場合、以下の点に気をつけてください:
- 身元確認を徹底する:訪問者の身分証明書を確認し、所属する企業や団体に連絡して身元を確認しましょう。
- その場で契約しない:即決せず、一旦考える時間を持ちましょう。不安を煽られても冷静に対応することが重要です。
- 正式な連絡先に問い合わせる:自治体や契約中のガス会社に直接連絡して、実際に点検の依頼があったかどうかを確認しましょう。
- 複数の業者に見積もりを依頼する:一つの業者だけでなく、複数の業者から見積もりを取ることで適正価格を確認しましょう。
まとめ
ガス点検を装う詐欺被害は増えております。ガス点検を受ける際にはしっかりと身分を確認しましょう。もし少しでも怪しいと思ったらドアを開けずにインターホン越しに断ってしまいましょう。後日ガス会社に連絡して改めて来てもらえばいいのです。コロナの影響で在宅時間が増えている状況ですので特に注意しましょう。